1日のうち、血糖値がいきなり高くなるのはどのタイミングか知っていますか?
それは、食後です。
食事から炭水化物(糖質)を摂取し、それがブドウ糖に変換されることで血糖値が高くなっていきます。
食後に一時的に血糖値が高くなったとしても、ふつうはインスリンというホルモンの働きで血糖値は正常値まで下がるので、食後2時間も経てば血糖値はもと通り。
インスリンの分泌が低下して常に血糖値が高い状態が続くことを、糖尿病と呼んでいます。
健康診断では空腹時の血糖値を測定することで糖尿病の疑いのある人を割り出していますが、食後に血糖値が急上昇してしまうだけの人も要注意。
今はまだインスリンが問題なく分泌されていますが、このままの状態が続けば、いずれ糖尿病になってしまうことでしょう。
たとえ食後の血糖値が140以上になっていても、血糖値が高いのは食後だけのため健康診断では気づきません。
そんな隠れ糖尿病の人にもおすすめなのが、食後に運動をすること。
食後に運動をすると、血糖値を下げることに有効なのだとか。
血糖値を下げるための、食後の運動について見ていきましょう。
【毎食後に有酸素運動をしよう】
ある研究では、
・1日1回、45分間のウォーキングをする
・1日3回、毎食後に15分ずつウォーキングをする
という2つのパターンにおいて、血糖値がどう変化するのかを調べました。
運動を行っている合計時間はどちらも45分と同じです。
結果としては、毎食後に15分ずつウォーキングをした場合のほうが、血糖値を下げることができました。
食後少し休んでから、15分ほど体を動かしましょう。
有酸素運動であればいいので、ウォーキングでなくてもかまいません。
とはいえ、誰にでも始めやすい運動がウォーキングなので、普段あまり運動をしないという人ならウォーキングから始めるのが無難でしょうね。
血糖値を下げるために運動が必要だということはみなさんもご存じだったと思いますが、まとめてやるよりも毎食後に行うほうが、より高い効果を得られるんですよ。
血糖値の変化として理想的なのは、「ゆるやかに上がってゆるやかに下がる」こと。
食後一気に血糖値が上がると、インスリンが大量に分泌されて血糖値は一気に下がります。
短時間で血糖値の起伏が激しくなればなるほど、身体に負担をかけてしまいます。
そのためには食事の仕方に気を付けることはもちろんですが、血糖値が上昇しきるまえに運動をして、血糖値を下げていけばいいのです。
食事の内容にもよりますが、血糖値というのは食事をし始めたときから少しずつ上昇し、だいたい30分から60分後にはピークに達するそう。
このピークが来る前に、体内のブドウ糖をエネルギーとして消費してしまいましょう。
無酸素運動のような激しい運動は、食後すぐに行うと消化器官に負担をかけてしまいますが、有酸素運動ならそこまで負担はかかりません。
食後10分から15分ほど休憩をし、15分を目安に有酸素運動を行っていきましょう。
たったこれだけのことで、食後の血糖値が急上昇するのを防ぐことができますよ。
【まとめ】
血糖値を下げるためには、食後の運動が重要な鍵を握っています。
こまめに運動をするのはめんどうかもしれませんが、自分の健康のためです。
ウォーキング以外にも、階段の登り下りやその場足踏みなどでもOK。
自分に合った運動を、毎食後に取り入れていってくださいね。
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