血糖値が高い状態が続くと、体に様々な不調をもたらします。
それは、妊娠中の女性であっても変わりません。
むしろ妊娠中は血糖値が高くなりやすく、その影響は赤ちゃんにまで及んでしまう可能性があるため、注意しなくてはなりません。
非妊娠時に血糖値が正常だった、痩せているという人でも、妊娠したことをきっかけに血糖値が高くなるケースもあるそう。
実際、妊娠中の女性の8人に1人が妊娠中に血糖値が高くなってしまっているそうです。
血糖値が高くなるのは、ブドウ糖に変換されるものを食べ過ぎていることにより、脾臓が疲れてインスリンの分泌が悪くなってしまうため。
しかし、妊娠中の場合は少し違います。
妊娠中は、胎盤から分泌されるホルモンが原因。
赤ちゃんに十分な量のブドウ糖が届けられるよう、身体が変わります。
その結果、血糖値が上がりやすくなってしまうのです。
【妊娠中に血糖値を下げるためには何ができる?】
ふつう、血糖値を下げるためには食事療法と運動療法が並行して行われます。
妊娠中であっても基本は同じですが、やり方は同じではありません。
妊娠の状態によっては安静に過ごさなければならないこともありますし、やはり妊娠中は食事で血糖値を下げることを考えたほうがいいでしょう。
とはいえ、極端な食事制限は絶対にしてはいけません。
血糖値を下げるためには炭水化物(主食)を制限するのが一般的ですが、妊娠中に炭水化物を食べないというのは危険です。
赤ちゃんに栄養がいかなくなってしまい、健康な赤ちゃんを産めなくなってしまうかもしれません。
「健康な赤ちゃんを産むこと」が第一なわけですから、必要な栄養はきちんと摂り、その上で食事制限をしていきましょう。
低カロリー、高タンパク質、そして塩分、糖分、脂質は控えめにします。
摂取カロリーの目安は、標準体重(身長m×身長m×22)×30キロカロリー。
身長160cmなら、身長(1.6)×身長(1.6)×22×30=1689.6キロカロリーとなります。
妊娠中の場合は、妊娠初期+50、中期+250、後期+450を目安に食事のカロリーを見直してみてください。
もしも病院で指示がある場合は、そちらに従ってくださいね。
妊娠中の場合は、食事を減らすというよりも「食事の内容を見直す」というほうが正しいかもしれません。
赤ちゃんのためにもきちんと食べなくてはなりませんが、気にせず食べていたのでは血糖値を下げることはできません。
ポイントは、
・低GI値食品を利用する
・ゆっくり噛んで食べる
・食事を小分けにする
ということ。
血糖値が急上昇することがよくないので、ゆるやかに上昇するような食事の仕方を覚えておきましょう。
よく噛み、1日の食事を3食ではなく5食や6食に分けるのもおすすめです。
元気な赤ちゃんを産むためにも、妊娠中こそ血糖値コントロールをきちんとしていきましょう。
【まとめ】
妊娠中に血糖値を下げることのできる食事についてお話ししました。
妊娠中には極端な食事制限はしてはいけないので、血糖値が高めだからと主食を抜くなんてことは絶対にしないでください。
血糖値が高くて妊娠糖尿病になると、数値にもよりますが管理入院ということにもなります。
自分でできるところから食事の見直しを行い、血糖値をコントロールしていくことが大切です。
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