佐賀県の美しい織物工芸品に金箔をはった和紙を糸のように細く切ったものと絹糸が交互に織られ、文様や絵柄をデザインする「佐賀錦」があり、海外でも評価が高い伝統工芸品になっています。
もともとの創案は、佐賀県鹿島市の藩主だった鍋島家の第9代目夫人だったそうです。
本格的に織られるようになったのは、佐賀県鹿島藩主の第11代目夫人と13代目夫人の時からで、その後、女中に受け継がれたのだそうです。
はじめは、絹糸の代わりに綿糸が使われていたそうですが、より美しく仕上げるために絹糸が使われるようになったのだそうです。
明治初期には、「佐賀錦」存続の危機に直面していましたが、日英展覧会に出品したところ大好評で、鹿島錦など、2・3呼び方がされていたところ、産地を明確にするために「佐賀錦」と呼ばれるようになったのだそうです。
佐賀錦の染織作家である古賀氏(故人)は、1994年に重要無形文化財保持者として国から認められています。
古賀氏は幼少のころ、母や祖母から「佐賀錦」について教わり、「佐賀錦」の 伝統的な技術と手法を習得したのだそうで、優れた色彩感覚を生かした数多くの作品を残しておられます。
古賀氏は、1966年に日本伝統工芸展に初出品して入選されています。
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