「筑後川昇開橋」は、筑後川を挟み、佐賀県佐賀市諸富町と福岡県大川市間、昭和10年に開通した東洋一の可動式鉄橋で、国の重要文化財に指定されています。
今は遊歩道になっていますが、開通した当時は、佐賀市と大川間の旧国鉄の鉄橋でした。
列車が開通するときは、鉄橋が下に下がり、それ以外は上に上がったままになり、船の往来がしやすいようになっています。
鉄橋の建設は、大変困難だったそうで、有明海の干満差が激しく水位が一定しないため何度も橋脚を削る作業が行われ、かなりの労力と時間が使われたそうです。
また、橋を建設するのにも大変だったそうで、橋脚は筑後の造船所で組み立てられ、それを2隻の船に積んで、潮の干満を利用して建設されたそうです。
「筑後川昇開橋」の模型が埼玉市にある鉄道博物館に展示され、可動式鉄橋の構造や仕組みについての説明などが紹介されています。
また、この模型は1937年に開催されたフランスのパリ万博にも展示されました。
旧国鉄民営化に伴って佐賀線が廃止され、鉄橋の撤去命令も出ていましたが、鉄橋存続を望む地元民が多く、今では「筑後川昇開橋遊歩道」になっており、佐賀市諸富と福岡県大川市両県のシンボルとして、地元周辺の人々に親しまれています。
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