完全栄養食と言われるほど、多くの栄養素を含んでいる玄米。
健康維持のために、玄米を毎日食べているという人もいるでしょう。
しかしインターネットで玄米について調べていると、「玄米には毒素が含まれているから危険」という記事を見かけることがあります。
それが本当だとしたら、健康になれるどころか健康を脅かすのでは?と不安になりますよね。
ここでは、玄米に含まれる毒素やその安全性について調べていきたいと思います。
玄米のアブシジン酸はミトコンドリアの活動を弱めてしまう
玄米に含まれる毒素は、ずばりアブシジン酸。
アブシジン酸とは発芽抑制因子のことです。
植物というのは、みな外敵から身を守るための機能を身につけています。
玄米も例外ではありません。
アブシジン酸は、適切な季節に目を出すように発芽のタイミングをコントロールしたり、栄養素が外に漏れないようにする働きのある成分。
精米してしまえばアブシジン酸もなくなっているのですが、精米する前の玄米(発芽する前)にはアブシジン酸が含まれています。
このアブシジン酸は、人体においてミトコンドリアの働きや活動を弱めてしまうと言われています。
アブシジン酸によって発生する活性酸素が、ミトコンドリアに毒となってしまうのです。
ミトコンドリアとは何か知っていますか?
ミトコンドリアはすべての細胞が持っている、エネルギー源となるもの。
ミトコンドリアがなければ、細胞は活動することができません。
アブシジン酸によってミトコンドリアの活動が鈍ると体温が低くなり、免疫力も低下してしまいます。
玄米を食べると体が冷えると言われるのは、このためでしょう。
玄米を安全に食べるためには?
では、そんなアブシジン酸を含む玄米を安全に食べるためには、どうすればいいのでしょうか。
ポイントは、玄米を炊く前に水に長時間浸けておくこと。
元々玄米は白米よりも水を吸いにくいため、6時間以上水に浸しておくことも多いでしょう。
しかし、アブシジン酸を完全に無害化するためには、夏場で12時間、冬場なら24時間以上水に浸しておきましょう。
長時間浸けておくことで玄米を発芽モードにし、アブシジン酸を無害化することができますよ。
発芽モードにすることは、アブシジン酸だけでなく同じく毒素のフィチン酸も減らすことができます。
また、玄米は天日干しした自然由来の方法で加工されたものを選びましょう。
スーパーなどには「発芽玄米」の状態で売られているものもありますが、アブシジン酸は発芽状態で加工してしまうとそのまま残ってしまうとも言われています。
アブシジン酸が含まれるかどうかは目で見ただけでは分かりませんし、私たちはアブシジン酸が含まれるかどうかを調べることもできません。
分からないからこそ、確実な方法でアブシジン酸を無害化したいですよね?
そのためには、玄米選びからこだわることをおすすめします。
せっかく栄養豊富で美容や健康に効果の高い玄米なのですから、安全に食べたいものですね。
まとめ
玄米に含まれる毒素、アブシジン酸についてお話ししました。
玄米には確かに毒素が含まれますが、しっかりと水に浸けて玄米を発芽モードにすることで無害化することができます。
玄米は毒素があるから危険と思ってしまうのは、その栄養素の量から見ても本当にもったいないことです。
無害化する方法をきちんと覚えておき、玄米をおいしく食べてくださいね。
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