自信を持って古語を覚えるコツ

本日は古語を自信を持って覚える方法についてお話をさせていただきます。昔の古典文学が好きで始めたはずなのに古典の単語が全然覚えられないと言う受験生の方は相当多いのではないかと思います。当たり前ですが、同じ日本語だとは言っても普段使用している言葉とは全く異なる物でどうやって自信を持って古語を勉強したら良いのかと言う事を悩んでしまいます。
特に大学の文学部を目指している学生にとって古語の単語は一つの鬼門だと言っても良いでしょう。また覚える単語の量自体は英語に比べると少ないのですが、意味がとても多いので覚えにくいと言う事があります。また単語によっては使い分ける必要があったり、英語とは違い現代語と似ている言葉もあるのでそれが余計に覚えにくくしていると言う要因もあります。

では具体的に自信をもって古語を覚える方法はどの様な物があるのかと言うと、一つのコツとして古語の単語には「核」があります。
ひとつの単語をランダムに覚えて行っても効率が良い方法とは言えません。核と言うのは言ってみれば中心となる意味と言い換えても良いでしょう。ですので核となる言葉の意味合いが使用する状況や場面によって意味が異なる場合があり文全体の訳が変わって来るのです。ですので古語単語の核を抑えておけば前後の文脈によって解釈の仕方や意味を変えてあげれば良いのです。

ちょっと分かりにくかも知れませんでしたので、確実にご理解いただく様に現代語に合わせて例文を挙げてみると、良く皆さまも一日に一回は「やばい」と言う言葉を使用すると思います。これは本来では「大変、どうしよう」と言う意味合いで使用しますが、しかし皆さまのやばいの使い方はどうでしょうか？通常の使用方法が「やばい、大変だ」だとすると「やばい、うれしい」や「やばい美味しい」など本来持つネガティブな意味だけで使用されている訳ではないのです。

では次に実際の古語の単語でお話を致しますと「あはれ」と言う単語がありますがこの意味は「心にじわっと来る感じ」になります。
ですのでこの古語単語を感動する場面で使用するのであれば「風情があるさま」になりますし、逆に悲しさを表す場面に使用するのであれば悲しさや寂しさになります。また心温まる場面なのでしたら「愛情」や「人情」の意味と変化します。だいぶご理解しやすくなったのではないかと思いますが、この様におおむね古語の単語は「核」を抑えることで理解し易くなるのです。またそれぞれの単語の核の見つけ方と致しましては実はさほど難しくはなく、古語単語帳に載っている現代語の約を確認して大まかな共通点を探して見るとそれぞれの単語の意味が分かってみます。

もう一つ例をご紹介しますと「はづかし」には「立派」と言う意味もありますが、実は「自分が恥ずかしくなる位に相手の方が凄い」と言うことになりましてこの「はづかし」の核になる意味は現代語と同等で「恥ずかしい」と言うことだけになります。この様に自信を持って古語を覚えるコツと致しましては解説が付いている時には何故その様な意味となるのかを一度確認しておくと良いでしょう。そうすれば古語に対するアレルギーが減って行き今度はだんだんと古語に対して興味が持てる様になります。冒頭にも記載を致しましてが古語単語の数は英単語よりも少ないですので、古語文学を読んでいるうちにまるで現代小説を読んでいるかの様に感覚が慣れてくるのです。是非、単語の「核」を掴んで自信を持って古語が好きになる様になっていただければと思います。