私達の体は、糖をエネルギー源にして動いています。車にはガソリンが必要なように、糖なくしては私達は生きていけません。炭水化物などに含まれる糖はブドウ糖となり、血液を利用して体中を循環します。ご飯を食べると糖分を補えるため、食後は血糖値が上がりやすくなっています。
健康な人ならば、1日を通じて血糖値はそこまで急激な変化がありません。それは、インスリンが糖を効率良く吸収して利用してくれてるからです。
インスリンはすい臓で作られます。ご飯を食べて糖分が体の中に入ってくると、すい臓はその信号をキャッチしてインスリンを分泌します。分泌されたインスリンは、糖をエネルギーとして利用したり蓄えたりします。また、タンパク質を作ったり細胞を増殖させたりと糖をフル活用します。すると糖が効率良く消費されるため、体に入ってきた糖分はきちんと処理されます。これがインスリンが血糖値を下げるメカニズムです。食後すぐにインスリンが働くため、1日を通じて血糖値があがりっぱなしという訳ではなく、血糖値が空腹時も食後もほぼ一定に保てます。しかし、もし糖分が高い食事を続けると、糖分をインスリンが処理しきれなくなり、高血糖の状態が続きます。