7月に入り、山開きが全国各地で本格的に始まった。
私にとって山開きの思い出は、9年程前大学の研修で訪れた尾瀬ハイキングだ。
尾瀬は群馬・福島県にまたがる国立公園だ。燧ヶ岳は2300m超えの東北一高い山と聞いた。
5月末の山開き後すぐの研修の予定が、大雨で延期になり、結局7月末になってしまった。
当日の気温は15℃位だったか、ひんやりしたのを覚えている。
親戚に借りたゴアテックス製の雨具を念の為持ち、長袖長ズボンに帽子を被らされた。
私達女子生徒は全員山歩き初心者で、時間の都合上、沼山峠という所までバスで移動した。
木道沿いのミズバショウは時期遅れで見れなかったが、替りにニッコウキスゲという百合を小さくしたような花がまとまって咲き、真っ黄色に染まる斜面が美しかった。
引率の先生は、山岳部時代に西側の至仏山に登り、アルプスに咲く事で有名なエーデルワイスの仲間であるウスユキソウを見たと言う。
山の花が背丈が低く、根張りが強いのは、風や雪に飛ばされずに貴重な水を吸う為進化したからだそうだ。自然とは本当によく出来ていると思った。
尾瀬沼でおにぎりや飴を食べながら年配ハイカーと話をしたり、携行図鑑で高山植物を調べて楽しんだ。
尾瀬ではトイレの水が流れた。これは珍しい事なのだそうで、使用料として100円納めた。(他の山は携帯トイレ持参必須)
世界遺産登録を期に、富士山も入山料1000円を徴収するとニュースになっている。料金はコースの手入れやトイレ設置に使われるという。
山に入る時は、ゴミを持ち混まない事、置いて来ない事、そして山の植物や生き物を持ち出さない事を必ず守らなくてはいけない。尾瀬の思い出が鮮烈で、今でも強くそう思う。
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