いびきによって無呼吸になってしまった場合の改善方法とは

もしも隣で寝ている人が、大いびきをかきはじめたかと思ったら、まるで喉が詰まったかの様に｢グゴッ」｢ガッ」と大きな音を立てた後に、呼吸が止まってしまったとしたら…このまま起こさなければ死んでしまうんじゃないかと、とても心配になりますよね。しかし、呼吸が止まると一言で言っても数秒間～数十秒とその時間もまちまちですし、目覚めた時には何事も無かったかの様に普通に過ごしている方ばかりですので、癖の様なものでそのまま放置しておいても大丈夫かも…とそのままにしてしまうかもしれません。
もしも睡眠中にいびきと共に呼吸が停止してしまう場合には、たとえ数秒間であったとしても無呼吸の時間があると言う事ですから、立派な｢睡眠時無呼吸症候群」と判断しても良いでしょう。｢睡眠時無呼吸症候群」が起こる理由は色々ありますが、生まれつき舌が長い方や、加齢等により舌の筋力が衰えている、肥満により首に脂肪がついている場合も起こると言われており、肥満体型の方や中年男性は特に発症し易い傾向にある様です。
睡眠時無呼吸症候群をもっと詳しく掘り下げると、睡眠中に呼吸が止まる原因として上気道が何かしらの原因により塞がってしまう事で起こる、「閉塞性睡眠時無呼吸」と呼ばれるものか、呼吸中枢が上手く機能しない為に起こる「中枢性睡眠時無呼吸」と呼ばれるものに分けられます。閉塞性の場合には生まれつきの骨格にプラスして、肥満が重なる事でいびきが発生する事も考えられますので、ダイエットを行うだけでも狭くなった気道のスペースが広くなり、無呼吸症状が改善される事もあります。
睡眠時無呼吸症候群を発症してしまった方の殆どはこの閉塞性と言われていますが、稀に数パーセントの割合で脳の呼吸中枢に異常があり無呼吸状態になってしまう、中枢性を発症してしまう方もいらっしゃいます。中枢性では脳幹の反応が鈍くなり起こると考えられていますので、治療に関しても難しいものになって来るでしょう。自力での改善が難しいと言われるこのタイプは、病院できちんと診察を受けて、正しい治療を行い改善される事をお勧めします。
睡眠時無呼吸症候群は、いびきの中でも心不全、心筋梗塞、狭心症、高血圧と言った循環器系の病を併発し易く、大変危険な症状を伴います。呼吸が止まると言う事は脳を始めとする全身に酸素が行き渡らなくなり、集中力の低下を引き起こしたり、睡眠時間を長くとっていても四六時中睡魔が襲うと言われています。職種によっては車の運転に支障が出るとして、仕事を辞めなければならないケースもある様です。いびきによって日常生活に支障が出てしまうのは本当に辛いですよね。
もしもいびきがおかしいと指摘された時には、睡眠中1時間の間に10秒以上呼吸が止まっていないかを、近親者やパートナー等にチェックしてもらう必要があります。睡眠時無呼吸症候群は命の危険も伴う病であると自覚して、早めに治療を行い完治を目指して行きましょう。