去る7月16日は、駅弁記念日だったという。
一年365日、カレンダーを見れば毎日が何かしらの記念日に制定されているようだが、よもや駅弁にも記念日があるとは思わなかった。
Wikipediaによれば、駅弁の始まりは明治18年で、おにぎり2個・たくあん2切入りの竹皮包みが宇都宮駅で販売されたとある。
現在の駅弁と比べると大変質素で、拍子抜けした。
家族の仕事の関係上、東北新幹線沿線の駅弁は何度も食べた。
岩手のわっぱめしは煮物が私好みの味だった。仙台の牛タン弁当はお酒のつまみになった。
逆に日本海側はほとんど行った経験がないので、魚介系の駅弁に憧れがある。石川のたらば棒寿司と、富山のますのすしをぜひ一度食べてみたい。
今住んでいる横浜の名物はシウマイ弁当である。
米がもっちりして、経木のいい香りがする。
シウマイの青豆がなかったり、アンズやごま塩が入っていなかったりと、ミスなのか仕様変更なのか分からない弁当に時々当たるのも楽しい。
長いこと710円で買えたためか(今は確か780円)、駅弁というより、手土産・野球応援等の差入れ・会社支給の仕出し弁当としてのイメージが強い。
長く住むと、その土地の駅弁は生活風景の一部となり、駅弁の意識が薄れていくのだろうかと思った。
各社の駅弁を検索してみて、どれも手に取るお客さんの事を思って丁寧に作られている事が分かった。
美味しいお米、地域の特産品、伝統の調理法、趣向を凝らした容器。お手拭きや箸の備品に至るまで、まさに至れり尽くせり。
駅弁にこそ、おもてなしの心が凝縮されていると思った。
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