私の家は海の近くで、夏休みになると必ず家族みんなで海にバーベキューコンロを持って行き焼肉をしていました。
コンロを組み立てる事から始まり、炭をおこす事も全部私達兄弟の仕事でした。
炭をおこすのと夏の暑さにバテてきたら海へ飛び込み、涼んだら焼肉の為にまた火をおこす…
父はその姿を見ながらビールを飲んで笑っていました。
兄弟みんなの力を合わせて炭の火力が安定したら焼肉のスタートです!
母が作ったおにぎりを片手に、兄弟みんなで肉の取り合いです。
カルビ、ロース、豚バラ、豚トロ、ホルモン、焼鳥串。
これが我が家の焼肉の定番。
野菜もあるのに、肉ばかり食べていたから「野菜もちゃんとたべなさい!」ってベタに怒られていました。
潮風の匂いと、炭火でジュージューと香ばしく焼ける肉の匂いが最高に食欲をそそります。
肉一枚のために本気のジャンケン勝負をしたりして。
今になると肉を賭けたジャンケンなんてバカバカしいけど、あの瞬間は世界で一番美味しい肉を賭けた戦いでした。
もう私達兄弟も親になって肉の取り合いを眺める立場になりましたが、今でも夏に家族みんな集まると海で焼肉をします。
決して高い肉ではないんだけど、家族みんなと海で食べる焼肉の味は最高に美味しいです。